チャレンジ富士五湖、「挑戦」のために。
今年も桜の季節がやってまいりました。
気持ちのいい陽気の中で走る最高の季節です。そして桜と言えば「チャレンジ富士五湖」。富士山を前に後に見ながら、時に伴走して湖の周りを走りぬける春のウルトラマラソンです。
1990年、わずか13名の参加者から始まった大会ですが、19回目となる今大会ではなんと1,900名以上の方にご参加いただくことになりました。「春の富士五湖」をこんなに多くのランナーに堪能していただけるようになったのも、第1回目から支え続けてくれるスタッフ、そして富士五湖を愛し、走り続けてくれるランナーの存在があってこそです。
そんな富士五湖を愛すランナー代表として、今回は作家でもある夜久 弘さんに富士五湖について語っていただきました。「ランナーから見た富士五湖」を皆さんにお伝えするとともに、次回からは前回優勝者からお話をうかがい、ウルトラマラソンを走るための秘訣についても掲載していきます。大会までホームページの情報をお見逃し無く!!
『チャレンジ富士五湖』に寄せて 夜久 弘
ぼくのなかでは『チャレンジ富士五湖』はその年のウルトラマラソンの開幕戦となっている。3月でフルマラソンの戦いを終える。いい成績を残せようが残せまいが、「さあ、終わった、終わった、これからはウルトラの季節だ」とばかりに北麓公園に乗り込んでいく。乗り込むなどといえば、勇ましいが、もちろん内心には怯えも不安もある。もっともそれがなければウルトラではない。挑戦する心意気の裏にだいじょうぶかな、という弱気があるからウルトラのスタートラインはいつも新鮮だ。
ウルトラマラソンは長い距離と長い時間にいかに飽きないでいられるかの競技である。スタートからゴールまで、飽きるどころか全部楽しめたら、それはウルトラの達人だ。
『チャレンジ富士五湖』のコースはその変化の妙がいい。山中湖、河口湖とひとつひとつ湖を克服していく喜びを味わっているうちに結構な距離を消化していける。そして、常に富士山のふところに抱かれている心地よさがある。開幕戦にはもってこいの優しい大会である。
夜久 弘ホームページ