「デカフォレストに聞きました」第21回 保科 清さん
保科 清さん(長野県佐久市)
野辺山初参加年:1996年
野辺山初完走年:1996年
野辺山完走回数:13回
1、普段の練習方法を教えてください。(月間走行距離、年間大会参加数など)
- LSDを90分~120分 ほぼ毎日→基本
- 週一回30km以上を入れる。月間400km~600km
- 走りこみの月は800km~1000km(年一回)
- フルが2~3本、ウルトラ2本、その他5~6本参加する。
保科さんの走りこみの時期は夏場6~8月。秋のフルマラソンシーズンに向けてご自宅周辺の林道や山坂を走っているそうです。
また、冬場は「雪のためあまり練習できない」と言いつつも、月間400kmは走る保科さん。「走れない日以外は走る」と、大雨の日など走ることが無理な日以外は毎日練習。気づけばそんな生活が10年以上続いているとか。この積み重ねがデカフォレストに繋がったのでしょう。
2、野辺山ウルトラ完走攻略は?(最初の難関、最後の難関、必需品など)
- 60kmあたりで一回目の疲労のピーク。二回目は馬越峠、三回目に90kmすぎ。ここをなんとかふんばる。ガマン、ガマン…
- エイドが充実しているので、それを頼りにする。
- 雨天での寒さ、晴天での暑さ対策。天気予報も見ておく。
どのレースでも「目標タイムを決めて走るのが重要」と保科さん。しかし、「無理をするほどの我慢はしない」とも。「馬越は無理せず歩きながら」というのも保科さんの完走攻略の一つ。
また、寒さ暑さ対策としては、朝は長袖+ウィンドブレーカーを着て走り、稲子湯で脱ぐ。天気予報を見る際のポイントは雨や晴れの状況ではなく、「気温」。レースの準備は「気温に重点を置く」のが大切だそうです。
3、デカフォレストを目指した瞬間はいつでしたか?(もしくは、目指したきっかけ)
今まで、どのレースもリタイアなし。(フル、ウルトラ全て)回数走れば、いただける!!チョット強気?かも。12回完走の中で、レースをあきらめようか、と思った事が3レースあった。
- 雨で寒かった(滝見の湯で入浴した。)
- ガス欠で南相木で長い休憩をとった
- 馬越峠でビールを飲んで90kmすぎから歩いた。
完走を諦めた、と言う3回の大会でフィニッシュまでどうやってたどり着いたのでしょう?
- 雨で寒かった際は、走っても走っても寒くて、エネルギー不足にもなり、滝見でリタイア覚悟の上で入浴。とにかく「体を暖めたい」一心だったそうです。しかし入浴により身体も温まり、体力も回復。なんとかフィニッシュにたどり着けたそうです。
- ガス欠により南相木で長い休憩、とありますが、実は脱水症状にかかり「リタイアするつもりだった」そうです。ただ、ゼッケンを渡すこともできないくらいの疲労で、救護所で倒れるように眠っていたそうです。誰かが「リタイアですか?」と聞きに来ていたら「そうです」と言っていた状況。幸か不幸か誰も訊ねてこないまま1時間休み続けたそうです。そうこうしているうちに復活して、「これなら行けそうだ」と進み始め、無事完走。
- 最後は「ビールはすぐエネルギーに変わるので飲み過ぎた」と大反省の保科さん。何度も口にするうちに90km過ぎでお腹の調子が悪くなったとか。とりあえず行ける所まで・・・となんとか歩ききれたそうですが、「ふらふらだった」そうです。
4、デカフォレストになった瞬間の気持ちを教えてください。
いただき!!と思っていたが、うれしかった。三年経った今のほうが感動している。(あきらめなくて良かった。と思っている)
5、デカフォレストになって変わったこと、良かったことはありますか?
「最後まであきらめない。」「リタイアはしない」の信条が実を結んでいると思う。10回出場するのも、10回完走するのも大変なことなのに…。その証にデカフォレストがある。一生の宝です。
6、あなたにとって「デカフォレスト」とは何ですか?
一生の宝
7、デカフォレストを目指すランナーへメッセージをお願いします。
14時間、全部使ってもゴールすること!
途中であきらめない。
「諦めたはずのレース」でも完走できた保科さん。目標タイムはあっても制限時間は14時間。フィニッシュにたどり着けば完走です。10年以上レースをしていれば何かしらのアクシデントにも出遭うことでしょう。そんな時は保科さんの経験談を思い出して、レースのリセットをしてみてはいかがでしょう?
次回は4月20日。津田信樹さん、松橋賢治さんにご登場いただきます。