「デカフォレストに聞きました」第27回 畠中 貴久さん

野辺山ウルトラマラソン「デカフォレスト」
デカフォレスト 畠中 貴久さん
畠中 貴久さん(神奈川県)

野辺山初参加年:1997年(50km)
野辺山初完走年:1998年
野辺山完走回数:10回


1、普段の練習方法を教えてください。(月間走行距離、年間大会参加数など)

 平日…夜6km、たまに12km
 休日…近くの県立三ッ池公園内のアップダウンを15km又は鶴見川沿いのコースを20km
 野辺山1ヶ月ぐらい前から川沿いのコースで30kmを2〜3回と獅子ヶ谷市民の森で階段の登り降りのくりかえし。

年間大会参加数…13回
1月の千葉マリンマラソンで始まり、11月のつくばマラソンが最後のレースです。ハーフが多いのですが、フルや駅伝の他、北丹沢12H山岳耐久レースにも参加中で、現在9年連続完走中です。今年10年連続を目指しています。

 かなり走りこんでいるように見える畠中さんですが、「仕事の終わる時間にもよるけど、毎日は走らない」とか。大体週に3〜4回くらいの練習だそうです。そんな畠中さんが10年以上使っているのは会社の周り、自分で見つけた1週6kmくらいのコースです。
 また、野辺山前の上り練習をやるかやらないかではレースのときの身体がぜんぜん違うそうです。


2、 野辺山ウルトラ完走攻略は?(最初の難関、最後の難関、必需品など)

 毎回、前半の林道を抜け、稲子湯手前の登りに入ったとたんに、どっと疲労を感じてます。林道内は抑えめに走っているつもりなんですが、確実にスタミナを奪われています。
 最初の難関は58km北相木村役場までの長い登りです。歩きたくなるのですが、まだまだ先が長いので時間を気にしながら何とか走っています。役場手前でレモン水を出してくださっているご家族に元気をもらっています。
 第2の難関は、71kmエイド前後の登りの連続。ここがきつくて歩きが入ったりしてしまうのですが、下を向いてひたすら馬越峠の入口を目指しています。
 第3の難関は馬越峠です。登りは頂上までひたすら歩いていますが、気持ちを強く持っていないと、とたんにペースが落ちてしまいます。そのあとの下りはヒザの痛みに耐えながら遅れた時間を取り戻すために走ります。
 最後の難関は、90kmからの気が遠くなる様なダラダラな登りの連続。体力は完全に無くなっている状態なので、這ってでもという気持ちでゴールを目指しています。
 結局、全部難関ですね。

 「普通に走れるのは最初の10kmくらいだけ」と畠中さん。それからの90kmはずっときついまま。とにかく前へ前への気持ちで、「足を前に出せ!」と頭の中で自分に言い聞かせながら走るそうです。


3、 デカフォレストを目指した瞬間はいつでしたか?(もしくは、目指したきっかけ)

 11回大会で第1期デカフォレストの方を目にした時です。グリーンのゼッケンに憧れました。かっこいいんですよ。自分も早くつけたいと思いましたが、翌年リタイアで1年延びてしまいました。


4、デカフォレストになった瞬間の気持ちを教えてください。

 リタイアもあって念願の10回目のスタートラインに立てた当日は「今日は制限時間内に何としてでもゴールしよう」という気持ちでいっぱいでした。
 前半の林道で挨拶をかわした同じ立場の中川貴臣さんと、偶然にも90km過ぎで再会。遅れがちな私に併走して頂き、そして同時にゴールしました。最高の感動を味わえた瞬間でした。今でも脳裏に焼きついています。


5、デカフォレストになって変わったこと、良かったことはありますか?

 達成したばかりで、未だデカフォレストとして走った事はないのですが、ここまでの10回は毎回の様にスタミナ切れの連続で、トレーニング不足を痛感させられました。出来るだけしっかりとした走りをしなくてはという気持ちが以前よりも強くなり、トレーニング量を意識する様になりました。 今年初めてグリーンのゼッケンを付けさせて頂くのですが、今から緊張とプレッシャーを感じています。

 デカフォレスト後の休日練習では坂道を探して走るようになった畠中さん。「自分とはぜんぜん違うレベルの高い人たちと思ってた」デカフォレストに仲間入りした初レースで「恥ずかしい走りができない」と少しのプレッシャーと、そしてグリーンゼッケンへの誇りで今年の野辺山を走りきることでしょう。


6、あなたにとって「デカフォレスト」とは何ですか?

 走る原動力であり、きつい時、苦しい時など背中を押してくれる存在でもあります。


7、デカフォレストを目指すランナーへメッセージをお願いします。

 出来るだけ良いコンディションでスタートラインに立てる様、特に大会前はケガや故障などに注意し、また、体調を崩さないよう心掛ける事が大切だと思います。(私自身いろいろアクシデントがあったりでリタイアも経験しているものですから。)


 以前大会1ヶ月前に事故に巻き込まれ、練習もできないまま参加したレースは滝見の湯でリタイア。無念の思いが畠中さんにこのメッセージを書かせたのかもしれません。練習不足では走れない、それ以上に怪我をしていたら走る体力も気力もなくなってしまう、畠中さんのメッセージは教えてくれます。
 復活した畠中さんのこれからの目標は「20回完走!」。エイドエイドをクリアして、元気をもらいながら一歩一歩前へ進む、その先に必ずフィニッシュテープが待っています。これからも20回完走目指して頑張ってください!!


 次回は、5月3日。14回連続完走のデカフォレスト 星崎大和さんにご登場いただきます。


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