野辺山ウルトラマラソン 100km×10回完走!「デカフォレストに聞きました」
国内の数あるウルトラマラソンの中でも「もっとも厳しいコース」の一つとしてとらえられている、“野辺山高原100kmウルトラマラソン”。その高低差は1,000m以上、コース最高地点はなんと標高1,908mにまで達します。そして気まぐれに顔を出す八ヶ岳の山々にランナーは、標高を意識するとともにその自然の景観に圧倒されてしまいます。
この過酷なレースは例年1,500人以上のランナーを迎え、野辺山に春の訪れを告げるだけでなく、参加ランナーにも「今年もウルトラの季節が来た」と知らせてくれます。この日ばかりは農作業で忙しい地元の皆さんもランナー応援団となり、厳しい野辺山のコースを走りぬくランナーの完走を後押ししてくれます。
厳しいコースと雄大な自然、そしてなにより地元の方々の暖かい応援こそ、野辺山高原100kmウルトラマラソンが多くのランナーに支持される理由なのでしょう。
そんな厳しくも優しい野辺山に魅せられたランナー達がいます。黙々と100kmを走り続け、そしてフィニッシュテープを切り続けたランナー達。彼らこそ、野辺山で尊敬のまなざしを持って迎えられる「デカフォレスト」です。緑のナンバーカードを胸に走る彼らは、1995年に第1回大会を迎えた野辺山ウルトラマラソンで、100kmを10回完走したウルトラランナー。2008年14回大会までにその称号を得たのは64名。年1回の大会において10回の完走を成し遂げるには、少なくとも10年の歳月がかかります。その長い年月、走り続けられる体を維持すること、そして走り続けること、それは完走すること以上に大変なことでもあります。「デカフォレスト」が野辺山を走るウルトラランナーの一つの目標であるのは、タイムではない、積み重ねることのできる「結果」だからではないでしょうか。走り続けた自分、走ることのできる自分を「デカフォレスト」は証明してくれます。
2009年は野辺山ウルトラマラソン15回の節目となります。そこで改めてこの「デカフォレスト」にスポットをあて、彼らがどのようにしてデカフォレストになったのか、デカフォレストとはいったい何なのか、そしてデカフォレストは彼らにどのような変化をもたらすのか、色々な質問に答えていただきました。これからウルトラを始める方、野辺山に挑戦する方、そしてなによりデカフォレストを目指して野辺山に参加してくださっている方へ、デカフォレストからの生の声を届けます。3月11日より大会までの間、毎回2名のデカフォレストにご協力いただき、質問に答えていただきます。「決して手の届かない目標ではない」、デカフォレストの声がランナーに教えてくれるはずです。
第1回は3月11日、浜成一さん、奥田雅巳さんにご登場いただきます。