アースマラソンサポート記 北米横断14日目
今朝、ホテルの出発時間になっても寛平さんが現れないので部屋にいってみたら、寝呆けた顔をして出てきた。「どうしたんですか?」とたずねたら「モーニングコールが来なかったから起きられへんかった。おかしいな・・いつもかみはんからくるんやけど・・」となんだかブツブツ云っている。光代夫人とは毎朝、モーニングコールでコミュニケーションをとっていたのだ。「食事をもってきましたから、食べてからゆっくり出かけましょう」と云って温かいベーグルとエッグマフィン、野菜サラダと牛乳、そしてカロリーメイトを差し出した。と、突然「そや、携帯充電するの忘れてた!」。
昨日から本格的に長いアップダウンが連続しているので、右膝周囲にダメージが出始めてきている。長い下りではすねもふくらはぎもかなり使うから膝蓋骨靭帯に軽い炎症が起こっていて、これにはアイシングで冷やして患部の炎症をとらなければいけないのだが、寛平さん、なかなかじっくりやってくれない。ホントに辛くなり、シリアスな状況にならないと受け入れないので、少し様子を見ながら対応しようと思う。
Laughlinを出るとすぐに渡る川がコロラド川。川が州境になっていて、そこからはArizonaだ。目の前を立ち塞ぐようにBlack Mountainの山並みが聳えている。ここから連続20kmに及ぶ上り坂。寛平さんは斜度6%の急勾配の登りを快調にのぼってゆく。この長さは富士山頂まで登る距離より長く、笑ってしまうほどだ。今朝の気温は18℃、昨日より10℃も高い。湿気が少ない分、体感的には向かい風などより走りやすいかもしれない。
寛平さんが走っているのはHWYのバイクロード。大型のコンボイなんかもガンガン通り抜けてゆく。大型が来るたびに風圧で飛ばされてしまうほど危険だ。左右に展開される風景は西部劇さながら。岩が風化して土になってゆく過程でできる岩山、台形のものをMesaという。上り詰めたところの標高は1075m。眼下にはGolden Valleyの町。奇岩と砂漠のコントラストが日本人には新鮮な風景。
11:50の27km地点。ここで昼食準備を始めていると、若い男性二人組とTucsonからはるばる尋ねてくれた親子連れの皆さんが、差し入れ持参で応援にきてくれた。寛平さんの冒険はアメリカに住む日本人には大きな刺激になっていることは確かだ。今日の昼飯は味噌仕立てのお粥(玉子、ホウレン草、ネギ入り)と、ニンジンと玉ねぎをみじん切りで入れたオムレツ、グレープフルーツ、ブドウとイチゴ、それに牛乳。
気の遠くなるような直線道路R68HWYをさらに東へ東へ進む。長い登り坂と長い下り坂。寛平さん、1mでも東へ進みたいという気持ちがいっぱい。ただ、今日でラン14日目になり、蓄積した疲れもかなり貯まっている頃だ。昼食からの後半18kmの走りがやはり重くなった。まあ、こんな日もある。サポート側は寛平さんが大きなダメージを残さないよう、ランニングフォームや表情などよく観察してタイムリーにアシストするようにしている。バイクカメラのスタッフから、左足が引きずり加減になることが時折ある、と聞き、膝下靭帯の疲労が進行しないようにゴール後、20分のアイシング。
ランニングで旅をすることを「ジャーニーランニング」という。走って自然を感じ、事物に触れ、人と交わり、心と対話する。長く走ることで五感も研ぎ澄まされてきて、まさに人(つまり自分自身)が風になったかのように昇華を探すランニング。寛平さんは映画「一期一会」みたいになってゆくのだろうか・・・?
本日の走行、45km。
昨日から本格的に長いアップダウンが連続しているので、右膝周囲にダメージが出始めてきている。長い下りではすねもふくらはぎもかなり使うから膝蓋骨靭帯に軽い炎症が起こっていて、これにはアイシングで冷やして患部の炎症をとらなければいけないのだが、寛平さん、なかなかじっくりやってくれない。ホントに辛くなり、シリアスな状況にならないと受け入れないので、少し様子を見ながら対応しようと思う。
Laughlinを出るとすぐに渡る川がコロラド川。川が州境になっていて、そこからはArizonaだ。目の前を立ち塞ぐようにBlack Mountainの山並みが聳えている。ここから連続20kmに及ぶ上り坂。寛平さんは斜度6%の急勾配の登りを快調にのぼってゆく。この長さは富士山頂まで登る距離より長く、笑ってしまうほどだ。今朝の気温は18℃、昨日より10℃も高い。湿気が少ない分、体感的には向かい風などより走りやすいかもしれない。
寛平さんが走っているのはHWYのバイクロード。大型のコンボイなんかもガンガン通り抜けてゆく。大型が来るたびに風圧で飛ばされてしまうほど危険だ。左右に展開される風景は西部劇さながら。岩が風化して土になってゆく過程でできる岩山、台形のものをMesaという。上り詰めたところの標高は1075m。眼下にはGolden Valleyの町。奇岩と砂漠のコントラストが日本人には新鮮な風景。
11:50の27km地点。ここで昼食準備を始めていると、若い男性二人組とTucsonからはるばる尋ねてくれた親子連れの皆さんが、差し入れ持参で応援にきてくれた。寛平さんの冒険はアメリカに住む日本人には大きな刺激になっていることは確かだ。今日の昼飯は味噌仕立てのお粥(玉子、ホウレン草、ネギ入り)と、ニンジンと玉ねぎをみじん切りで入れたオムレツ、グレープフルーツ、ブドウとイチゴ、それに牛乳。
気の遠くなるような直線道路R68HWYをさらに東へ東へ進む。長い登り坂と長い下り坂。寛平さん、1mでも東へ進みたいという気持ちがいっぱい。ただ、今日でラン14日目になり、蓄積した疲れもかなり貯まっている頃だ。昼食からの後半18kmの走りがやはり重くなった。まあ、こんな日もある。サポート側は寛平さんが大きなダメージを残さないよう、ランニングフォームや表情などよく観察してタイムリーにアシストするようにしている。バイクカメラのスタッフから、左足が引きずり加減になることが時折ある、と聞き、膝下靭帯の疲労が進行しないようにゴール後、20分のアイシング。
ランニングで旅をすることを「ジャーニーランニング」という。走って自然を感じ、事物に触れ、人と交わり、心と対話する。長く走ることで五感も研ぎ澄まされてきて、まさに人(つまり自分自身)が風になったかのように昇華を探すランニング。寛平さんは映画「一期一会」みたいになってゆくのだろうか・・・?
本日の走行、45km。