歴史のまち、丹後。

2010年8月11日
8/11
 京丹後、歴史と日本海、蟹と織物の町。古くは聖徳太子の母が長く滞在していたという間人(たいざ)があったり、数多くの古墳が点在していたり、歴史と伝説に彩られた土地でもある。朝鮮半島に近いことから、当地にある古代遺跡は邪馬台国説が云々された時期もあった。ともかく日本の原風景が残っていて癒されるエリアである。

 この地でウルトラマラソンひ始めて今年で10年になる。起伏はあるが圧倒的なリアス式海岸線の自然は筋肉痛や走りの疲れを忘れさせるほど美しい。特に早朝、海から立ちこめる霧靄を朱けに染めながら陽が昇るときや雄大な日本海に沈む夕陽に染まる景色はまさに「大和の風景」そのもの。この地に栄えた絹織物「丹後ちりめん」もまた、日本の誇る産物であり、芸術品であろう。化学繊維の普及でエコな絹織物が衰退して久しいが、日本はもっと織物を見直し、再び生活の具としなければならない、と強く訴えたい。四季と自然と共生関係を見直すとき、着物文化を生活として再生するくらいの取り組みをすることも日本再生のひとつといっても言い過ぎではないはずだ。

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