コース
スパルタスロンコースの標高は海抜0メートルから1200メートルまで。次から次へと連なる舗装路、トレイル、山岳コースによって構成されます。警察、医療チーム、医学療法士グループ、呼び出し用緊急車両が配置され、36時間待機しています。距離だけでなく、天候、関門の厳しさから、レースはとても過酷なものです。75のポイントにそれぞれ関門があり、閉鎖時刻に遅れるとレースから除外されます。
計画的なランナーは、以下の表を活用ください。
区間 | チェックポイントno. | アテネからの距離 | 閉鎖時刻 | 次のポイントへの距離 | 最大時間 |
アテネ - コリント | 0-22 | 81km | 金曜の16:30 | 81km | 9時間半 |
コリント - ネメア | 22-35 | 124km | 金曜の23:00 | 43km | 6時間半 |
ネメア - リルキア | 35-43 | 148.4km | 土曜の03:30 | 24.5km | 4時間 |
リルキア - ネスタニ | 43-52 | 172km | 土曜の07:30 | 23.5km | 4時間半 |
ネスタニ - テゲア | 52-60 | 195km | 土曜の11:00 | 23km | 3時間半 |
テゲア - スパルタ | 60-75 | 245.3km | 土曜の19:00 | 50.3km | 8時間 |
CORINTH(コリント)区間
かの有名なアテネの"アクロポリスの丘"のふもとを出発し、ランナーは歩行者天国"Apostolou Pavlou通り"を手始めに、Thiseo地下鉄駅を過ぎ、Platea Ag.Asomatonに入ります。Ermou通りに向かって左折するとすぐに、Sacred Way (Iera Odos) があり、アテネ-コリント高速道路を横切るDaphni Monasteryまで歴史的ルートを辿ります。そしてAspropirgos、Elefsisへと続きます。 (24.2km)
コリントへの古い道路へと戻り、 Loutropirgos、Megara (フルマラソンの距離42.5km)、Kineta、Agioi Theodoroiを通り過ぎます。Isthmiaそしてコリント運河にかかる橋に着きます。(78.5km)
ルートはこのように遠く、緩やかな上りと下りの連続です。海に近づき、南下し、田舎のPeloponneseです。橋を過ぎ2.5kmほどで左折し、Hellas Can工場のあるチェックポイント22に到着です。(81km)
NEMEA(ネメア)区間
狭い道が続きます。 ExamiliaとAncient Corinthの中心を駆け下り、ランナーはApollo神殿で右折。柑橘の果樹園を抜け、Assosに至ります。 (100.5km)
ここから丘の上り坂がはじまります。Ancient Nemeaと海の間を走ります。この狭く曲がりくねった、標高差351m、長さ24㎞の上り坂が続き、 はZevgolatio村とHalkionを過ぎます。Nemeaに入り、チェックポイント35に着きます。 (124km) 古代ギリシャ文明の遺跡、最近出土されたスタジアムが並びます。
LYRKIA(リルキア)区間
この20年の間、ほとんど変わらない田舎道が続きます。石と穴のでこぼこで、つまづき易い道がずっと続くので足元にご注意を。
多くのランナーは宵闇に包まれる頃。生い茂った山腹から湿った冷気が降りてきています。
暗闇の中の安息所はMalandreni村。(140.2km)その後また石ころだらけの下り道とちょっとしたのぼり坂があり、近くを南北E65Trans-Peloponneseハイウェイが通ります。Lyrkiaチェックポイント43に到着。(148.5km)
山岳とNESTANI(ネスタニ)区間
Lyrkiaはこの特別な夜の明るいスポット。しばしば見学者とサポーターがあふれています。彼らはこの重要なチェックポイントに、夕食のため、またレースの進行状況をみにやってきています。コーヒーとスブラキ(代表的なギリシャ料理で羊肉の串焼き)の香りを後にして、急勾配の上り坂を曲がると、あっという間に文明社会とお別れです。次の13kmでランナーは960mの標高差のあるSangas(サンガス)の山道を上り下りします。Artemission山脈の山腹です。
ゴールはKaperelli村(154.1km)、そして山の麓にあるチェックポイント47。(159.3km)
サンガスの頂上に到着することは、至難の業。また、曲がりくねった足場の不安定な道では細心の注意が必要となります。1100mの山頂から、急勾配のジグザグの下り道をArcadiaにあるサンガス村 (164.3km) に向かいます。そこからまたコースはスピードを出せる舗装路に合流し、Nestaniのチェックポイント52に至ります。(172km)
TEGEA(テゲア)区間
Nestaniから、ランナーは徐々にTripolisに向かう緩やかな道に入り、次々と現れる小さな村落と ArcadiaのZevgolatio村を通ります。道は平らになり、しばしば朝霧に包まれる農場に入ります。日が昇るともうTegeaのチェックポイント60です。(195km) スパルタまであとたった50kmですが、ランナーはここで自身の体力を吟味することになります。ふたたびやってきた日中の容赦ない暑さのなか、重い足取りで進みます。
SPARTA(スパルタ)区間
Tegeaから、道は最後の上りに入り、22kmの距離をかけて、標高640mから975mまで上がります。ランナーはKamari村 (196.8km) と、Manthirea (202.1km) を過ぎます。見渡す限り広がる常緑の景観のなか、舗装路が曲がり、折り返します。スパルタまでの最後の28kmはほぼ下り坂で、Evrotas谷に向かって降りていきます。 Voutiani村から (236.2km)で、ランナーははっきりゴールを目視することができます。Evrotas川の橋を越え(243.5km)、チェックポイント75のフィニッシュラインまでついてくる地元の小学生たちに出会います。ここは、Laconia地方の都市(245.3km)、スパルタ。
街は総力を挙げて、競技者をヒーローとして、レオニダス王像の前で迎えます。すべての完走者はオリーブの冠をかぶり、ゴブレットからEvrotas川の水を口にします。古代オリンピックの勝者が称えられていたように。