トレーニング編 

ウルトラマラソンのエキスパートが大会当日に向けて「超人ウルトラ」の極意を教えます。

 

第1弾 ウルトラマラソンの心構え

ウルトラマラソンに挑むとどういう気持ちになるのか。
レース序盤、中盤、後半、フィニッシュ後。ウルトラに挑戦する理由。

 

第2弾 今からでも間に合う完走トレーニング

「坂道トレーニング」

●目的
飛騨高山ウルトラマラソンのコースは、アップダウンが激しく、コース上に何ヶ所もの坂道があります。さらにコース最標高地点1,345m40km地点に現れる。これを攻略するには、練習でも坂道トレーニングを取り入れることが必須。ウルトラマラソンの練習になると長時間のLSD走を取り入れがちだが、坂道トレーニングは短時間で心肺機能と脚力を鍛え上げる、効率の良いトレーニング方法だ。

●方法
まず、最初にできるだけ長い坂道(300m〜1,000m)を見つける。
上りと下りを合わせて3km〜8kmの距離を目標とし、セット数を決める。導入は300m×5セットから始めると良い。上りでは歩きと走りを交互に入れたり、下りは休憩を兼ねて歩いたり、慣れてきたらダッシュを入れたりバリエーションを増やして行こう。

★意識するポイント 
・呼吸が荒くなると息を吐く事を意識すると自然に呼吸が整う。 
・目線が落ちて身体が丸まりがちだが、前への推進力を上げるためにも、前方を見みるようにする。 
・疲れてくると脚が後ろに流れてしまうので、意識して大腿部を引き上げよう。これは後半の失速改善にもつながる。 
・いつもよりストライドは狭めに、リズム良く腕振りを行いピッチ走法で走る。

皆さん練習に取り入れてみてはいかがだろう?

 

第3弾 レースの攻略はストレッチにあり

●目的
ウルトラマラソンは最大で14時間かけて走る競技です。レース中、様々なトラブルを抱えながら走ることも多くないでしょう。その中で一番起こりやすいのが、脚のけいれんです。ミネラル不足も原因の一つにありますが、主な原因は筋疲労になります。特に起こりやすい部位が、大腿部、脹脛、足裏など主に下半身に集中して起こります。
レース中にトラブルを起こさない為にも、以下のストレッチを行ってみてください。リズムを崩さず手軽に行えて、走る力を与えてくれます。
 
●方法
 

臀筋

ポイント:胸に膝を引き付けるように行います。
 
 

ハムストリングス(大腿部裏)

ポイント:膝を真っ直ぐに伸ばして前屈します。体が丸まらないように骨盤から上体を倒すように心がけましょう。

 

大腿四頭筋(大腿部前)

ポイント:体の後ろでつま先を持ちます。膝が上体より前に出ないように気を付けましょう。
 

ふくらはぎ上部(腓腹筋)

ポイント:脚を後ろに引き、地面から踵が浮かないように体重を前にかけていきます。
 

ふくらはぎ下部(ヒラメ筋)

ポイント:片膝を立てて地面から踵が浮かないように、体重を前方にかけます。
 

肩まわし

最後は上半身にも力が入りやすいので肩を軽く回しましょう。
 

最後に…

後半、足が疲れてフラフラしてしまうので、片足立ちになるストレッチは無理せず電柱、ガードレールなどを支えに行いましょう。
 
★意識するポイント
レース中のストレッチになると、焦りがちですが、反動をつけず呼吸を整えながら落ち着いて行いましょう。全て基本のストレッチに思えますが、レース中に取り入れると効果絶大です。
ストレッチのポイントを抑えて、レース中に取り入れてみてはいかがでしょうか?